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印刷と紙の歴史について

2022.5.29

印刷の歴史以前に製本の歴史があり、製本の歴史以前に紙の歴史があります。エジプトのナイル川に繫茂する。パピルスから作った紙は、ペーパーの語源になりましたが、中国では西暦105年、蔡倫木綿のボロ切れから紙を作りました。この紙の製法は1190年頃、西欧に伝えられ、製紙工場が出来ました。
筆写又は印刷された紙は、巻いた形や折った形で保存されましたが、やがて綴じるようになり、現在の本の形となりました。印刷物としては、770年に刷られたわが国の百万塔陀羅尼経(ひゃくまんとうだらに)が世界最古のもとして知られています。版は木版、銅板の二つの説がありますが、百万とうい大量部数の印刷された業績は、印刷の歴史の中で素晴らしいことです。
中国ではヒツショウが膠泥(こうでい)の活字を発明しましたが、1445年頃ドイツのグーテンベルクの発明した鉛合金活字の方法が現在でも使用されています。グーテンベルクは、42行聖書をはじめ立派な活字印刷物を残しました。
1790年代の終わりには、ドイツのセネフェルダーが石版印刷を発明し楽譜の印刷やポスターの印刷に大きな貢献をしました。この技法はやがて石版石からアルミ板、ジンク版に変わり、さらにゴム布(ゴムブランケット)に一度印刷してから紙に印刷するオフセット印刷が発明され、現在でも使用されている印刷技術です。
一方、16世紀のはじめに銅板に画線を腐食する方法が知られてから2世紀ほど経って画線にインキをつめ、印刷する凹版法(アクアチント法)が発明されました。さらに写真の研究が進んでフォックス・タルボットが銅板を塩化鉄で腐食する方法を発明(1859年)、ヨセフ・スワンが発明した(1890年)カーボン印画法と結び付けて、カール・クリッチュがグラビア印刷法を発明(1890年)しました。
写真理論は、版を作る(製版)ために利用され、重クロム酸コロイドの感光液を金属板に塗布しておき、ネガティブあるいはポジティブから焼き付けて現像、板上に耐食幕を作ってから腐食、版の形状とする、写真製版が利用されるようになりました。

 

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